概要:ドバイ警察、FBI、中国当局の国際捜査で、暗号資産を使ったSNS投資詐欺ネットワークが摘発。276人以上が逮捕され、9カ所以上の詐欺拠点が解体された。日本の投資家が注意すべき手口を解説。

今回の摘発で明らかになったのは、SNS上の個人詐欺ではなく、組織化された「詐欺産業」の実態だ。
米司法省の発表によると、今回の国際捜査では、FBI、ドバイ警察、中国公安部などの協力により、暗号資産投資詐欺に使われていた少なくとも9カ所の詐欺拠点が解体された。ドバイ当局が275人を逮捕し、タイ警察も1人を拘束したという。
米カリフォルニア州南部地区では、複数の関係者が通信詐欺の共謀やマネーロンダリング関連の容疑で訴追された。対象となった組織には、「Ko Thet Company」「Sanduo Group」「Giant Company」といった名称が使われていたとされる。なお、起訴内容は現時点では当局側の主張であり、被告人は有罪判決が確定するまでは無罪と推定される。
この手口は英語圏で「Pig Butchering」と呼ばれる。日本語では「豚の屠殺型詐欺」と訳されることもあるが、実態としてはSNS型ロマンス詐欺、暗号資産投資詐欺、偽取引所詐欺が組み合わさったものだ。
犯行グループは、いきなり「投資しませんか」とは言わない。まずはSNS、マッチングアプリ、チャットアプリなどで近づき、友人や恋人のような関係を作る。時間をかけて信頼させたあと、「自分も暗号資産で利益を出している」「特別な取引サイトを知っている」「一緒に資産を増やそう」と持ちかける。
被害者は、偽の投資サイトや偽の暗号資産取引プラットフォームに誘導される。最初は利益が出ているように見せかけられ、少額の出金ができる場合もある。ここで安心してしまうと、犯行グループは入金額をさらに増やすよう求める。
問題はその先だ。出金しようとすると、「税金」「手数料」「保証金」「本人確認費用」などの名目で追加送金を要求される。最終的には連絡が取れなくなり、資金は戻らない。
米司法省も、被害者が偽の投資プラットフォームへ送金した時点で資産の管理権を失い、資金は別の暗号資産口座へ移され、洗浄されていたと説明している。

これは海外だけの事件ではない。日本でも、SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の被害は深刻化している。
警察庁によると、2025年のSNS型投資詐欺は認知件数9,538件、被害額1,274.7億円に達し、前年から大きく増加した。接触のきっかけとしては、バナー広告とダイレクトメッセージが全体の約8割を占めている。
また、SNS型ロマンス詐欺の被害額も552.2億円に上り、暗号資産を送信させる手口が目立っている。警察庁は、SNSやマッチングアプリで知り合った相手から投資サイトに誘導され、出金しようとすると追加送金を求められ、最終的に連絡が取れなくなるケースについて注意喚起している。
つまり、今回ドバイで摘発されたような国際詐欺ネットワークは、日本の個人投資家にとっても十分に現実的なリスクだ。
詐欺グループは、投資サイトにもっともらしい会社名、偽のライセンス番号、豪華なウェブデザイン、偽の取引画面を用意する。最近では、AI生成画像やなりすましアカウント、著名人を悪用した広告も使われる。
金融庁も、SNSやマッチングアプリで知り合った人物、または著名人を装う広告から投資勧誘を受けた場合には注意が必要だと呼びかけている。特に、LINEグループへの誘導、個人名義口座への入金指示、出金時の追加費用請求などは危険信号だ。
投資家が確認すべきなのは、単に「サイトにライセンスと書いてあるか」ではない。
実際に確認すべきポイントは、次の3つだ。
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