概要:米ゼネラル・モーターズ(GM)は配当を33%引き上げるほか、100億ドル(約1兆4800億円)相当の自社株買いを実施する。この自社株買い計画の規模は同社史上最大。テクノロジー投資の不振を受け、GMの株価は今年低迷している。
2023年11月29日 23:26 JST
From
GMは四半期配当を33%引き上げ-24年から1株当たり12セントに
テクノロジー投資の不振受け、GMの株価は今年低迷している
米ゼネラル・モーターズ(GM)は配当を33%引き上げるほか、100億ドル(約1兆4800億円)相当の自社株買いを実施する。この自社株買い計画の規模は同社史上最大。テクノロジー投資の不振を受け、GMの株価は今年低迷している。
GMはまた、2023年通期の利益ガイダンスを改めて示した。新たなガイダンスは、6週間にわたる全米自動車労組(UAW)のストライキが悪影響を及ぼす前に示していた見通しを若干下回る水準となった。GMの発表によれば、純利益は91億-97億ドルの見通し。従来予想は93億-107億ドル。ストライキの間、同社は利益見通しを撤回していた。
GMでは高金利が自動車販売のリスクとなっているほか、電気自動車(EV)への取り組みが資本面の重しとなっている。EVへの取り組みでは、まだ大きな成果が表れていない。そうした中でGMは、投資家を引き付ける戦略に資金を費やしている。GMとしては、テクノロジーへの投資を続けつつも多額の現金を生み出せることを株主に証明し、株価を押し上げたい考えだ。
GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は29日付の株主宛て書簡で、「当社の業績、特に現金創出は非常に力強い状況が続いている」と説明。「EVへの移行を進める中で、大きなフリーキャッシュフローを生み出し続ける力があると、われわれは確信している」と記した。
GMは2024年初めから四半期配当を1株当たり3セント増やし、同12セントとする。