概要:欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は4日、インフレが先月予想以上に鈍化したにもかかわらず、インフレが抑制されているとはまだ言えないと述べた。
欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は4日、インフレが先月予想以上に鈍化したにもかかわらず、インフレが抑制されているとはまだ言えないと述べた。
デギンドス副総裁はマドリードで、データは「ポジティブサプライズだった」としながらも、「中銀は慎重になる必要がある」と述べた。「ディスインフレのプロセス」は力強いものの、ユーロ圏の一部では「非常に大きな賃金上昇が見られる」と警告した。
11月のインフレ率は2.4%と、エコノミストの予想を上回り、来年4月の利下げが完全に織り込まれた。ECBは来週、2023年最後の政策決定会合で利上げを見送る見通しだ。
ユーロ圏インフレ率は2.4%、予想以上に鈍化-ECB目標達成が視野
ECBは来年4月に利下げ開始、市場が初めて完全に織り込む
同副総裁は、決定は会合ごとに行われ、データに左右されると述べ、ECBのこれまでの方針をあらためて示した。
さらに「欧州では単位労働コストが上昇しており、それはインフレの将来的な動向に関する懸念材料の一つだ。勝利宣言はできない」と話した。