概要:4日の米株式市場でコーヒー店チェーンのスターバックスの株価は下落し、過去最長の値下がり局面となった。同社の売り上げ動向がここ数週間に減速しているとの懸念が強まっている。
この下落を受け、スターバックスの時価総額は1.8兆円近く減少
クリスマスの販促は秋のイベントほど成功しない公算-JPモルガン
4日の米株式市場でコーヒー店チェーンのスターバックスの株価は下落し、過去最長の値下がり局面となった。同社の売り上げ動向がここ数週間に減速しているとの懸念が強まっている。
スターバックスの株価は1.6%安と、1992年の上場来最長の11営業日続落となった。この下落を受け、同社の時価総額は9.4%、金額にして120億ドル(約1兆7700億円)近く減少した。
JPモルガン・チェースのアナリスト、ジョン・イバンコー氏は4日のリポートで、第三者機関の売り上げデータがスターバックスの「重大な減速」を示唆したと指摘。同社の7-9月(第4四半期)の既存店売上高は8%増と、堅調な伸びとなっていた。
イバンコー氏は、10-12月(第1四半期)の米既存店売上高見通しを前年同期比4%増に引き下げた。従来予想は6%増だった。クリスマス・ホリデーの販促が秋のパンプキンスパイスラテのイベントほど成功しない可能性があるとの見方を示した。
スターバックスの株価は11月前半に上昇していた。7-9月期の業績が予想を上回ったほか、同社が発表した2024年度の売上高見通しが懸念されていたよりも良好だったことが好感された。しかし、イバンコー氏によると、ここ2週間は「依然として鈍い中国のデータ」や売り上げ動向への懸念から、株価は下落している。
スターバックス株は年初来で1.6%下落。S&Pコンポジット1500レストラン株指数は11%上昇している。