概要:カタールの政府系ファンド(SWF)は、英銀バークレイズの保有株式の半分近くを放出する。戦略的な見直しを検討しているバークレイズ経営陣にとって、この動きは寝耳に水だった。
カタールの政府系ファンド(SWF)は、英銀バークレイズの保有株式の半分近くを放出する。戦略的な見直しを検討しているバークレイズ経営陣にとって、この動きは寝耳に水だった。
カタール投資庁(QIA)傘下のカタール・ホールディングはバークレイズを長年支えてきたが、ブルームバーグ・ニュースが確認した文書によると、保有する3億6170万株を売却する。この売却で、カタール・ホールディングは最大5億1700万ポンド(約960億円)を得る可能性がある。
2008年の金融危機のさなかに相次ぎ行われた株式売り出しを通じてカタール・ホールディングはバークレイズに約40億ポンド投資し、同行の大株主となった。米当局が1月に公表した文書によると、保有株比率は2022年末時点で約5%だった。4日に実施されたアクセラレーテッド・ブックビルディングは、カタール・ホールディングの持ち株の約45%を対象としている。
バークレイズの広報担当者はコメントを控えた。QIAの担当者はコメントの要請に今のところ応じていない。