概要:米アマゾン・ドット・コムは、アマゾンで購入された商品について、払い戻しを求めながら返品しないといった一連の詐欺行為を通じ数百万ドル相当の商品をだまし取ったとして、国際的窃盗団とされる集団を提訴した。
被告は「REKK」と呼ばれる組織と米英など在住の30人近く
REKK、MacBook Proや車のタイヤなどの入手たくらむ顧客と取引
米アマゾン・ドット・コムは、アマゾンで購入された商品について、払い戻しを求めながら返品しないといった一連の詐欺行為を通じ数百万ドル相当の商品をだまし取ったとして、国際的窃盗団とされる集団を提訴した。
アマゾンがワシントン州の連邦地裁に7日提出した訴状によると、「REKK」と呼ばれる組織は「レディット」や「ディスコード」などのソーシャルメディアサイトで同組織の払い戻しサービスを宣伝し、メッセージアプリのテレグラムで犯人と連絡を取っていた。
被告はREKKのほか、米国やカナダ、英国、ギリシャ、リトアニア、オランダに住む30人近く。アマゾンの社内システムをハッキングし、同社従業員にわいろを渡して払い戻しを承認させるという手口だった。REKKはアップル製ノート型パソコン「MacBook Pro(マックブック・プロ)」や車のタイヤなどの高額商品を、代金を支払わず手に入れたい顧客に対し、購入金額に応じた手数料を請求していた。
アマゾンは訴状で「被告の手口はアマゾンをだまし、返品されることのない商品の払い戻しをさせるもので、被告は約束通りに商品を返品せず、商品と払戻金を確保するものだ」と指摘した。
アマゾンのサイトを通じた商品購入額は今年、世界全体で6780億ドル(約98兆円)に達する見通しで、詐欺の格好のターゲットとなっている。詐欺ではアマゾンの内部関係者が関与するケースや立件につながる場合もある。