概要:8日発表の11月米雇用統計で雇用者数と賃金の伸びが市場予想を上回り、来年の積極的な金融緩和期待が後退。米国債利回りは上昇した。
トレーダーが見込む24年の米利下げ幅、110bpに縮小
2年債利回りは一時14bp上昇、1日としては6月以来最大
金利先物スワップ市場に反映される3月の利下げ確率は40%と、雇用統計発表前の50%超から低下した。来年3月にも利下げ開始を織り込む債券市場は先走りし過ぎだと指摘していたストラテジストの意見が正当化される格好となった。
ウィンショア・キャピタル・パートナーズのマネジングパートナー、ガング・フー氏は、「今回の統計を受けて、利下げを口にできなくなるだろう」と述べ、「労働市場のトレンドは弱まりつつあるが、人々が思っていたほど弱くはない。インフレも緩和を支持してはいない」と指摘した。