概要:イングランド銀行(英中央銀行)が他の主要国ほど積極的に利下げをしないとの観測から、ポンド高期待が高まっている。
カマクシャ・トリベディ氏らゴールドマンのストラテジストは8日のリポートで「市場は、幾分の利下げとそれに伴う経済のソフトランディングを織り込む方向に動いている。また、他の国での利下げが早まればイングランド銀はハト派的な異端児ではなくなるだろう」と分析した。
スワップ市場はゴールドマンと同様の見方を反映している。インフレが冷え込み成長が鈍化する中、投資家は来年、米連邦準備制度が約1.1ポイント、欧州中央銀行(ECB)が約1.34ポイントの利下げを実施するとみている。それに対し、英中銀の緩和は0.85ポイント程度が見込まれている。
一部の投資家はポンドに上昇余地があるとみている。 フィデリティ・インターナショナルは、ポンドは来年1.40ドル程度まで上昇すると予想する。
ゴールドマンのストラテジストは「最近の市場動向は、ポンドをかなり下支えする可能性がある」と指摘した。