概要:アクティビスト(物言う株主)のセビアン・キャピタルは、スイスの銀行UBSグループに12億ユーロ(約1900億円)を出資した。クレディ・スイスの統合が今後数年にUBSのバリュエーションを高めるとみている。
セビアン・キャピタルはUBSの株主トップ10の1社に
セビアンはUBSの経営陣を支持、株価は50フランにも
UBS株はクレディ・スイス救済以降に約50%上昇し、スイス市場で今年パフォーマンス最高の銘柄の一つ。コルム・ケレハー会長は、2024年は統合で苦労するだろうが、株価は5年以内に「完全にリバリューされるだろう」と述べている。
UBSはセビアンの出資についてコメントを控えた。出資については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。
運用資産140億ドル(約2兆円)超のセビアンはこれまでに、ダンスケ銀行やスウェドバンクに投資したほか、現在もノルディア銀行の持ち分を保持している。
セビアンは、UBSの株価純資産倍率がウェルスマネジメント事業での主要なライバルである米モルガン・スタンレーと同等になれば、UBSの株価は50スイス・フランになると試算した。現在は25フラン付近。