概要:斎藤健経済産業相は20日、次世代半導体の量産を目指すラピダスの顧客開拓に向けて支援の幅を広げていく考えを示した。メディア向けのグループインタビューで語った。
斎藤健経済産業相は20日、次世代半導体の量産を目指すラピダスの顧客開拓に向けて支援の幅を広げていく考えを示した。メディア向けのグループインタビューで語った。
斎藤経産相は、ラピダスは「今後技術開発に加えて、顧客開拓といったビジネス戦略の検討も本格化をしていかなければならない」と指摘。政府の支援についても「ラピダスの顧客開拓につながるような半導体の設計支援プロジェクトなどを立ち上げていき、支援の幅を拡大していく」と語った。
日本は半導体大国の地位回復を目指し、同分野への投資を積極的に行っている。政府は国内での生産能力を増強するため、2023年度補正予算に約2兆円を計上したが、これには熊本県に最先端半導体工場を建設している台湾積体電路製造(TSMC)への支援などが含まれている。
斎藤経産相は、ラピダスプロジェクトに対する継続支援をはじめ、半導体の産業基盤を揺るぎないものとすることを通じて「わが国産業全体の競争力の強化と経済成長に結びつけていきたい」と述べた。想定される新たな支援について具体的な数字は示さなかった。
斎藤氏は、自民党安倍派による政治資金パーティー収入の裏金化疑惑を受けて辞任した西村康稔氏の後任。岸田文雄首相は先週、西村氏を含む同派所属の閣僚4人を交代させた。
斎藤氏は、中堅企業は良質な雇用の提供により地域経済の成長に大きく貢献できると指摘。「大規模な設備投資やグループ化などを後押しする予算、法律、税などあらゆる支援措置を講じていきたい」と述べた。