概要:アップルに弱気な見方がまた増えた。最新型iPhone(アイフォーン)の需要が振るわないとの見方に基づき、バークレイズが株式投資判断を「アンダーウエート」に引き下げた。
2024年1月2日 22:38 JST
バークレイズによる「アンダーウエート」判断、2019年以来
「iPhone16の魅力高める特色やアップグレードなさそう」
アップルに弱気な見方がまた増えた。最新型iPhone(アイフォーン)の需要が振るわないとの見方に基づき、バークレイズが株式投資判断を「アンダーウエート」に引き下げた。
ティム・ロング氏率いるバークレイズのアナリストは、アップルの株価目標も従来の161ドルから160ドルに引き下げた。向こう1年で株価が17%下落すると見ていることを意味する。アップル株は2日の米株式市場で下落。取引開始前の電子取引で一時2.4%下げた。
「昨年はほとんどの四半期で予想を下回り、株価はアウトパフォームした。この反転が起こるだろう」とバークレイズのアナリストリポートは予想。「販売台数やiPhone15のラインアップを考慮すると見通しは引き続きネガティブであり、iPhone16をもっと魅力的にするような特色やアップグレードもなさそうだ」と続けた。
アップルの株価は昨年、約50%上昇して過去最高を記録し、株式時価総額は3兆ドル(約426兆2400億円)に達した。低迷する経済に主力製品のiPhoneが耐えられると、投資家が賭けたからだ。しかし華為技術(ファーウェイ)など競合企業が頭角を現し、中国政府が国外製品への締め付けを厳しくしている状況から、アップル株が2023年も躍進するとの見方に疑問符が付き始めている。
アップル、来年も急騰シナリオは望み薄-3兆ドルの巨人に強まる逆風
アップル株の投資に対しては、バークレイズによる「アンダーウエート」を加えて5社が「売り」もしくはそれに相当する判断を下したことがブルームバーグがまとめたデータが示している。「買い」は34社、「ホールド」は14社。目標株価のコンセンサスは、向こう1年で3.6%の上昇。