概要:このところの円安傾向は今後数週間にさらに拍車がかかるものと見込まれる。トレーダーが日米の金融政策見通しを修正していることが背景にある。
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2024年1月5日 8:26 JST
円は今年に入り対ドルで2%余り下落-ドルは主要通貨に対し上昇
FRBによる早期の利下げ観測が後退-労働市場の力強いデータで
このところの円安傾向は今後数週間にさらに拍車がかかるものと見込まれる。トレーダーが日米の金融政策見通しを修正していることが背景にある。
短期ポジションについてのオプションベースの主要指標に基づけば、円を巡るトレーダーの強気姿勢は昨年8月以来、最も後退した状態にある。4日には投機的アカウントの円売りが東京からニューヨークにかけて見られた。
昨年末の上昇で円は買われ過ぎの領域に押し上げられたことがテクニカル指標で示されており、円には一段の下落余地が多く残されている。
こうした状況は全て日米の金融政策の方向性の違いに起因する。能登半島地震を受けて、日本銀行が今月にはマイナス金利政策の解除を決める可能性は現時点では低くなったと見受けられる。
一方、米国では労働市場の底堅さを示すデータ発表を受けて米10年債利回りが4%を上回り、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局が早期の利下げに踏み切るとの観測も後退。ドルが他の主要通貨に対し上昇する一方で、円は水をあけられている