【欧州市況】株下落､米利下げ観測が後退-英独債はＩＳＭ後に下げ縮小

５日の欧州株は下落。ストックス欧州600指数は0.3％安、週間ベースでは2023年10月以来の大幅安となった。堅調な米雇用統計を受け、米経済のソフトランディング（軟着陸）シナリオが強まり、近く利下げが実施されるとの観測は後退した。

米雇用者の伸び加速、賃金は予想上回る上昇－労働市場の堅調持続 (4)

欧州債市場ではドイツ債、英国債が下げ幅を縮小。米国で発表された米供給管理協会（ＩＳＭ）の非製造業総合景況指数で、雇用指数が大幅に低下したことに反応した。欧州債は米雇用統計の発表前から下げていたが、同統計発表後は下げを拡大した。

短期金融市場で織り込まれている欧州中央銀行（ＥＣＢ）の年末までの利下げは12月18日以来となる150ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）未満。織り込み具合は一時、138ｂｐまで縮小した。

24年に見込まれているイングランド銀行（英中央銀行）の利下げは12月20日以降で初めて125ｂｐ未満となった。

1月5日の欧州マーケット概観（表はロンドン午後６時現在）

株	終値	前営業日比	変化率
ストックス欧州株600	476.38	-1.30	-0.27%
英ＦＴ100	7,689.61	-33.46	-0.43%
独ＤＡＸ	16,594.21	-23.08	-0.14%
仏ＣＡＣ40	7,420.69	-29.94	-0.40%

債券	直近利回り	前営業日比
独国債2年物	2.57%	+0.04
独国債10年物	2.16%	+0.03
英国債10年物	3.79%	+0.06