概要:米航空会社ジェットブルー・エアウェイズのロビン・ヘイズ最高経営責任者(CEO)が来月退任する。
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2024年1月9日 10:20 JST
後任はゲラーティー氏、米国の大手航空会社で初の女性CEOとなる
同業スピリット航空の買収を巡り連邦地裁の判断を待っている状態
米航空会社ジェットブルー・エアウェイズのロビン・ヘイズ最高経営責任者(CEO)が来月退任する。
後任には2月12日付で、ジェットブルーに20年近く勤務するベテランで現在社長を務めるジョアンナ・ゲラーティー氏(51)が就く。ジェットブルーにとっても、米国の大手航空会社にとっても初の女性CEOとなる。ゲラーティー氏は2018年から現職。
ヘイズ氏(57)は発表文で「この仕事の並外れた困難さとプレッシャーが負担となり、主治医の助言と妻との話し合いの結果、自らの健康と幸福にもっと集中する時期が来た」と説明した。
ジェットブルーの株価はヘイズ氏がCEOに就任した15年2月以来、8日終値時点までに約3分の2下落。8日の時間外取引では、ニューヨーク時間午後5時32分(日本時間9日午前7時32分)現在、1.6%高の5.85ドルで取引されている。
事情に詳しい関係者1人は、ヘイズ氏が退任を決めたのは主治医の勧めによるものだが、今すぐに危険な状況ということでなく、今回の動きは取締役会の決定によるものでもないと語った。
ジェットブルーは、ヘイズ、ゲラーティー両氏への取材を受け入れなかった。
同社は現在、38億ドル(約5600億円)規模のスピリット航空買収を巡り米連邦地裁の判断を待っている状態。既にフロンティア・グループ・ホールディングスへの身売りを決めていたスピリット航空を巡って買収合戦を繰り広げた。ヘイズ氏は米航空業界を支配する4大航空会社に一段と効果的に対抗する手段として、買収による成長を追求するジェットブルーの戦略で中心だった。
また昨年は、米連邦地裁からアメリカン航空グループとの提携は反トラスト法(独占禁止法)に違反するとして解消を命じられた。アメリカン航空はこの判断を不服として上訴しているが、ジェットブルーは上訴を断念している。