概要:米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループが8日発表した2023年9-11月(第4四半期)の利益と収入は減少した。ディールの低迷に引き続き直面した。
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2024年1月9日 10:24 JST
2023年9-11月期の利益は53%減、収入も減少
23年はジェフリーズにとって転換の年-CEOと社長
米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループが8日発表した2023年9-11月(第4四半期)の利益と収入は減少した。ディールの低迷に引き続き直面した。
ジェフリーズの収入の足かせとなったのは資産運用部門の大幅な落ち込みで、同部門の収入は64%減の1億4100万ドル(約203億円)。アドバイザリー手数料の減少も響いた。ただ、債券・株式引き受けは共に改善し、投資銀行収入の押し上げに寄与。ディールメーキング回復の可能性が示唆された。
リチャード・ハンドラー最高経営責任者(CEO)とブライアン・フリードマン社長は発表資料で「23年は経済、資本市場、われわれの業界、そしてジェフリーズにとって転換の年だった」とし、「23年が業績の面で谷間の年になると期待しているが、その意味ではそれほど悪くはなかった」と指摘した。
9-11月期の利益は6600万ドル(1株当たり29セント)と、前年同期の1億4000万ドルから53%減少した。
ジェフリーズの決算は、ディール活動低迷の原因となっている金利上昇や地政学的懸念に対し、ウォール街の大手銀行がどう乗り切っているかをいち早く知る手掛かりとなっている。企業のディールメーキングや証券発行が依然低迷していることに投資銀行は打撃を受けており、多くの銀行が数千人規模の人員削減を余儀なくされている。
ジェフリーズは厳しい年によって業績が悪化していると指摘してきた。第4四半期に最も痛みが大きかったのは投資銀行部門で、「企業の合併・買収(M&A)活動の冷え込み」によって手数料収入が抑制されたと両幹部は説明した。
ジェフリーズの株価はニューヨーク市場の時間外取引で下落したが、その後下げ幅を縮小した。