概要:人工知能(AI)ソフトウエア開発で使われるデータセンター向けチップ技術で優位に立つ米エヌビディアが8日、新製品を発表した。AI対応パソコン(PC)で消費者を引きつけたいPC業界を支援する。
新製品「GeForce RTX 4080 SUPER」発表、今月31日発売
エヌビディア株は6.4%上昇、500ドル超え最高値更新
人工知能(AI)ソフトウエア開発で使われるデータセンター向けチップ技術で優位に立つ米エヌビディアが8日、新製品を発表した。AI対応パソコン(PC)で消費者を引きつけたいPC業界を支援する。
エヌビディアが発表したのは、デスクトップ型PC向け画像処理半導体(GPU)3種類で、ゲーマーやデザイナー、その他のコンピューター・ユーザーがインターネット経由の遠隔サービスに頼ることなく、自分のPC上でAIをもっと活用できる追加コンポーネントを備える。新製品は既存製品のアップデート版で「素晴らしい新価格」で提供されると同社は展示会「CES」で明らかにした。
エヌビディアと競合するインテルやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は既に、AI対応PCという業界の新時代到来だと宣伝し、AIソフトはインターネット経由ではなくPC上で実行される方がより安全で反応が速いと主張。エヌビディアは自社のGPUが新タイプのノート型PCやデスクトップ型PCを動かすのに最適なエンジンだと売り込む。
エヌビディアの新製品「GeForce RTX 4080 SUPER」はコアを増やし高速メモリを搭載。画像生成ソフト「Stable Diffusion XL」の実行速度は同社の前世代技術による同等モデルより1.7倍高速になる。また、4K解像度でレイトレーシング・ゲームにも対応するという。
同製品は1月31日に999ドル(約14万円)で発売される予定。同社は「RTX 4070 Ti SUPER」(799ドル)と「RTX 4070 Super」(599ドル)も発表しており、これらは今月中に発売する。
エヌビディアの株価は8日の米株式市場で6.4%上昇。500ドルを超え過去最高値を更新した。