概要:バンク・オブ・アメリカ(BofA)が顧客を対象に実施した1月のセンチメント調査によると、米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派的なサプライズを起こすとの予想が減少した一方、ユーロ圏やその他の地域の中央銀行がそうした動きを見せるリスクが高まっているとの認識が明らかになった。
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2024年1月13日 1:03 JST
日銀のタカ派的サプライズ予想、1月は21%に減少-12月は29%
ECBがよりタカ派に転じる可能性を予想する回答は増加
バンク・オブ・アメリカ(BofA)が顧客を対象に実施した1月のセンチメント調査によると、米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派的なサプライズを起こすとの予想が減少した一方、ユーロ圏やその他の地域の中央銀行がそうした動きを見せるリスクが高まっているとの認識が明らかになった。
市場予想よりもタカ派的な米金融政策を予想する回答者の割合は、昨年12月の51%から33%に減少した。それでも、「FOMCは他よりもタカ派的なサプライズを行う可能性がなお高いとみられている」と、ラルフ・プロイサー氏らBofAのストラテジストはリポートに記述している。
FOMCが先月、今年の利下げを示唆したことで、金利見通しが大きく変化。今後数カ月のうちに緩和が始まるとの見方が急速に広がった。
金融当局者はこの見方を否定しているが、短期金融市場は年内に150ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)前後の利下げがあるとみている。
1月5-10日に世界の債券ファンドマネジャー73人を対象に実施されたこの調査では、日銀のタカ派的なサプライズを予想する回答者は21%と、12月の29%から減少したことも示された。
欧州中央銀行(ECB)がよりタカ派に転じる可能性を予想する回答は増加。オーストラリアと英国の中銀も引き締めに転じるとの回答者は10%と、前月の2倍余りとなった。