概要:米銀モルガン・スタンレーのテッド・ピック最高経営責任者(CEO)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)がある程度の予測可能性を伴って借り入れコストの引き下げを開始すれば、企業の合併・買収(M&A)活動の低迷は緩和されるはずだとの考えを示した。
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2024年1月19日 1:05 JST
FRBは「準備が整った時、ある時点で利下げを開始するだろう」
ウェルス事業の税引き前利益率、2023年の約25%からいずれ30%に
米銀モルガン・スタンレーのテッド・ピック最高経営責任者(CEO)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)がある程度の予測可能性を伴って借り入れコストの引き下げを開始すれば、企業の合併・買収(M&A)活動の低迷は緩和されるはずだとの考えを示した。
ピック氏は18日、世界経済フォーラム(WEF)年次総会が開催されているスイスのダボスでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「金融当局は準備が整った時に、ある時点で引き下げを開始するだろう」と発言。「当局は慎重に進め、思慮深くなるだろう。そのような予測可能性は投資銀行にとって好ましい。動けない状態となっているこうした金融スポンサーのポートフォリオが解き放たれる必要がある」と述べた。
モルガン・スタンレーのテッド・ピックCEO、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語る
出所: ブルームバーグ
同氏は今週、2023年10-12月(第4四半期)決算発表後に市場の手荒い歓迎を受けた。トレーディング事業が予想に届かなかったほか、ウェルス事業で比較的低い利益率が続く可能性があると複数の幹部が発言したことが響き、株価は昨年10月以降で最大の下げを記録した。
モルガンSの株価大幅安、ウェルス事業利益率は低水準続く見通し (2)
ピック氏はこれまで、ウェルス事業がモルガン・スタンレーの成長をけん引し、同事業の税引き前利益率は2023年の約25%からいずれ30%に達するとの見方を示している。
同行に対して「直ちに」30%を達成するよう望んでいる投資家もいると、ピック氏は認めた。