メーシーズ、アークハウスとブリゲードの買収提案拒否－58億ドル規模

老舗百貨店チェーンを運営する米メーシーズは21日、投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社ブリゲード・キャピタル・マネジメントからの買収提案について、「説得力のある価値」を欠いていると指摘し、関心がないと発表した。

アークハウスとブリゲードは昨年12月、１株当たり21ドルで58億ドル（約8600億円）規模の買収提案を行っている。アークハウスはこの日先に、メーシーズが交渉の動きを加速しなければ、株主に提案を行うと警告していた。提示額は、19日のメーシーズ株終値に対して約19％のプレミアムとなっている。

メーシーズの取締役会はアークハウスの発表文が出た後に、「秘密保持契約を結ぶことも、アークハウスとブリゲードにデューデリジェンス（資産査定）情報を提供することもしない」ことを決定したとし、両社から提供された情報は取引に向けた資金調達能力に関する懸念に対処する上で十分でなかったと説明した。

アークハウスは先に、全ての当事者のアドバイザーが初期の話し合いを行い、資金調達について協議したと発表。メーシーズの株価が買収提案発表後の高値から下げてきていることを指摘し、「誠意ある話し合いに即座に加わる」よう求めた。「メーシーズ買収に向けた強い意欲を持っており、この目標を達成するために、株主との直接交渉を含め、必要なあらゆる手段を追求する用意がある。同社には今週中に回答するよう勧める」としていた。