概要:Webull EUがオランダ当局からMiCA認可を取得。2026年後半に暗号資産の注文・保管サービスを開始する計画です。EU全域への展開状況や、日本法人との違いを解説します。

株式やETFと暗号資産を、一つのアプリで管理する動きが欧州でも広がりそうです。
Webullの欧州法人は、EUの暗号資産規制「MiCA」に基づく認可をオランダ当局から取得しました。
Webull EUは2026年後半に、暗号資産の注文受付と保管・管理サービスを開始する計画です。ただし、現時点で認可されたのはオランダでのサービスで、EU全域への展開に必要な手続きは承認待ちとなっています。

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Webull Securities(Europe)B.V.は7月13日、オランダ金融市場庁(AFM)から、暗号資産市場規制「MiCA」に基づく認可を取得したと発表しました。
同社はすでに、株式やETF、米国株オプションなどを扱う投資会社としてAFMの認可を受けています。AFMの登録情報では、Webull Securities(Europe)B.V.がアムステルダムに所在し、2024年9月から投資サービスの登録を受けていることを確認できます。
今回のMiCA認可は、この証券関連の認可とは別に、暗号資産サービスを提供するために必要な規制上の枠組みに基づくものです。
Webull EUは、証券と暗号資産の両方の認可を持つ「二重認可」プラットフォームとして、欧州での商品構成を拡大する方針です。
Webull EUの発表によると、利用者はWebullのプラットフォームを通じて暗号資産の注文を送信できるようになります。
暗号資産の保管・管理はWebull EUが担当する一方、注文の執行はCoinbase Luxembourg S.A.との提携を通じて行われる予定です。
つまり、利用者が操作するのはWebullの画面ですが、取引成立までの処理と資産の保管では、複数の法人が関与する仕組みになります。
具体的な取扱銘柄、売買手数料、スプレッド、外部ウォレットへの送金条件、出金処理時間については、今回の発表では明らかにされていません。サービス開始前に改めて公表される見通しです。
今回の認可は、まずオランダ国内を対象としています。EUのパスポート制度を通じて他の加盟国でもサービスを提供する計画ですが、その承認手続きは現時点で完了していません。
そのため、「MiCA認可を取得したため、すでにEU全域で暗号資産取引を提供できる」と判断するのは正確ではありません。
Webull EUは2026年後半のサービス開始を予定していますが、実際の開始時期や対象国は、各国への通知・承認状況によって変わる可能性があります。
MiCAは、EU域内で暗号資産関連サービスを提供する事業者に、共通の認可・監督基準を設ける規制です。サービス提供者には、ガバナンス、自己資本、顧客資産管理、情報開示、苦情処理などに関する要件が適用されます。
既存事業者に認められていた移行期間は、遅くとも2026年7月1日までに終了しました。欧州証券市場監督局(ESMA)は、期限までにMiCA認可を取得できなかった事業者に対し、EUでの活動を適切に縮小・終了するよう求めています。
Webull EUの認可取得は、この移行期限が終了した直後の動きです。欧州の暗号資産市場では今後、認可取得済み事業者への集約が進む可能性があります。
MiCAによって基本的な規制基盤は整備されましたが、すべての暗号資産サービスが明確にカバーされているわけではありません。
欧州委員会は現在、MiCAが市場の変化に対応できているかを検証するため、2026年8月31日まで意見を募集しています。見直しに関する協議文書では、主に次の分野が検討対象となっています。
加盟国がそれぞれ独自規制を導入すれば、EU共通ルールを設けたMiCAの統一性が損なわれる可能性があります。今後の見直しでは、新たなサービスをどこまでMiCAの対象に含めるかが焦点となりそうです。
MiCA認可は、事業者が一定の組織・財務・顧客保護要件を満たしていることを示す重要な情報です。しかし、暗号資産の元本の安全性、流動性、将来の出金を全面的に保証する制度ではありません。
暗号資産は価格が大きく変動し、元本の全部を失う可能性があります。また、原則としてEUの預金保証制度や一般的な投資家補償制度の対象でもありません。ESMAの資料でも、MiCA対象の暗号資産は投資家補償制度で保護されないことが示されています。
利用を検討する場合は、認可の有無に加えて、実際の契約法人、保管方法、注文執行先、手数料、出金条件、外部ウォレットへの送付可否、苦情申立先を確認する必要があります。
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