概要:欧州中央銀行(ECB)はいまや手を休め、引き締めの効果を見極めることができる立場にあると、ラガルド総裁が24日主張した。
フランクフルトで開かれた独連銀のイベントで発言
インフレとの「闘いは終わっていない」とも語った
欧州中央銀行(ECB)はいまや手を休め、引き締めの効果を見極めることができる立場にあると、ラガルド総裁が24日主張した。
ラガルド氏はフランクフルトで開かれたドイツ連邦銀行のイベントで、「われわれは既に多くを行った。これまでに使用した弾薬の規模を踏まえ、ECBがどれだけ長くこの水準にとどまるのか、ここから上がるのか下がるのか、どのような決断をしなければならないかを判断する上で、弾薬がわれわれの経済生活にどう影響していくのか。そのような観点から、給与や利益、財政、地政学的な動向など市民生活の要素を注意深く見守ることができる」と論じた。
ECBは先月の政策委員会会合で金利据え置きを決め、この金利水準を十分に長く維持すれば、インフレ率を目標の2%に戻す助けになるとの認識を示していた。
ユーロ圏のインフレ率は10月に2.9%となり、今月も低下する公算が大きい。だが、統計上の要因により近いうちに再び上昇する可能性もあると当局者は警戒し、インフレ目標の達成は2025年7-12月(下期)になると予想されている。
ラガルド氏は「闘いは終わっていない。勝利を宣言する状態にないのは明らかだ」と述べ、インフレ率を目標値に戻すと約束した。