概要:米経済が年内に減速するのに伴い、投資家は波乱に身構えるべきだと、ヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントのソフィア・ドロッソス氏は指摘した。
ポイント72は10-12月米GDP成長率予想を1.5%に引き上げ
雇用と消費が冷え込んだ場合、状況は悪化する可能性-同氏
予想より小幅な物価の伸びや低調な小売売上高など最近の一連の経済指標を受けて、米利上げは終了したとの安心感が広がる中、ウォール街の強気派は「すべてが上昇する」とのシナリオに殺到している。債券利回りは10月の高水準から約11%低下したほか、株式相場は上昇し、S&P500種株価指数は8月以来の高値水準となっている。
利回り低下は商工業および消費者融資の水準にあまり変化をもたらしていないと、ドロッソス氏は指摘。
労働市場が大幅に冷え込み、消費が予想以上に悪化すれば、自身の成長見通しを下方修正する可能性もあると話した。
米金融当局のこれまでの利上げが引き続き景気を減速させる中で、投資家はそれに気づくだろうとし、「米国例外主義のストーリーは消えつつある」と同氏は語った。