概要:イングランド銀行(英中央銀行)のラムズデン副総裁は28日、英国のインフレが一段と「国内に起因する」ようになってきたと述べ、インフレを「システムから排除することは困難だろう」との見方を示した。
ラムズデン英中銀副総裁、ブルームバーグのインタビューで発言
CPIバスケットの45%占めるサービスのインフレ、予想以上に頑強
イングランド銀行(英中央銀行)のラムズデン副総裁は28日、英国のインフレが一段と「国内に起因する」ようになってきたと述べ、インフレを「システムから排除することは困難だろう」との見方を示した。
ラムズデン氏は訪問先の香港でブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、インフレ率を4.6%から目標の2%に戻すために金融政策は「長期にわたって景気抑制的」でなくてはならないと語った。一方、英中銀の予測では経済成長の見通しは暗く、リセッション(景気後退)に陥る可能性を五分五分とみている。
同氏は総合インフレ率が1年前と比べて半分以下まで低下した点について、「われわれの予測以上にエネルギー関連の価格が下落したことが要因だ」と指摘した。
消費者物価指数(CPI)の算出に使用するバスケットの45%を占めるサービスのインフレは「実際にはより根強く、価格上昇率は予想以上に高い6.6%だった」と説明した。
「これは英国のインフレが一段と国内に起因するようになったことを示唆する」と述べ、「インフレをシステムから排除するのは非常に困難だろう。賃金の伸びは依然7%を超え、賃金上昇がインフレを主導している。英国のサービスセクターは極めて労働集約型だ。従ってこうした要因を背景に、われわれは来年もインフレ率がかたくなに高水準にとどまり続けるとみている」と続けた。