概要:米債券市場では、米金融当局が来年5月までに利下げに転じるとの観測が高まっている。
2023年11月29日 23:44 JST
米債券市場では、米金融当局が来年5月までに利下げに転じるとの観測が高まっている。
米連邦公開市場委員会(FOMC)会合に連動するスワップ契約では、一連の経済データ発表前の段階で、現行の政策金利5.25%-5.5%から25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを織り込む水準となった。その後、7-9月(第3四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値が上方修正されたことで変動したが、5.08%前後を維持した。これは28日時点の実効フェデラルファンド(FF)金利を25bp下回る水準だ。米国債は上昇を維持し、期間短めの債券利回りは約6bp低下した。
ナットウエスト・マーケッツの米金利ストラテジスト、ヤン・ネブルジ氏は「市場のナラティブが完全にシフトした」と指摘。「米連邦準備制度理事会(FRB)がもう十分やったというアプローチを採れば、それに逆らってFRBと戦おうとしてもあまり得るものはない」と述べた。