概要:シンガポールとチューリヒは今年、ニューヨークを抑え、世界で最も生活費の高い都市となった。エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の最新調査で分かった。
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2023年11月30日 13:03 JST
昨年トップだったNYは3位に後退、チューリヒは6位から急浮上
24年にはインフレがさらに減速し、物価高が和らぐとEIUは予想
シンガポールのクラーク・キー地区のバー
チューリヒは昨年の6位から同率首位に急浮上。強いスイス・フランに加え、食料品・家庭用品価格や娯楽費の高さが要因だ。ジュネーブはニューヨークと並び3位。香港は5位だった。
世界の物価はこの1年間に現地通貨建てで平均7.4%上昇と、昨年の8.1%から伸びがやや鈍化している。
EIUの生活費調査責任者、ウパサナ・ダット氏は「2021年から22年にかけて物価上昇をもたらした供給サイドのショックは中国が22年後半にコロナ関連規制を解除して以来落ち着き、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻後に見られたエネルギー価格高騰も緩和された。上振れリスクはあるものの、24年にはインフレがさらに減速し、世界的に物価高が和らぐと予想している」と分析した。
調査は8月14日-9月11日に実施され、世界173都市の個別項目400余りの価格を比較した。