概要:クラウドベースの顧客管理(CRM)ソフトウエアを手掛ける米セールスフォースが29日示した2023年11月-24年1月(第4四半期)の利益見通しはアナリスト予想を上回り、コスト削減の取り組みに強い弾みが付いていることが示唆された。株価は時間外取引で8%余り上昇した。
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2023年11月30日 9:40 JST
11-1月1株利益は2.26ドル前後の見通し-アナリスト予想2.17ドル
フルタイム従業員数は10月31日時点で7万843人、前年比で11%減
クラウドベースの顧客管理(CRM)ソフトウエアを手掛ける米セールスフォースが29日示した2023年11月-24年1月(第4四半期)の利益見通しはアナリスト予想を上回り、コスト削減の取り組みに強い弾みが付いていることが示唆された。株価は時間外取引で8%余り上昇した。
マーク・ベニオフ最高経営責任者(CEO)は今年、人員削減などによって利益率を急速に拡大している。同社のフルタイム従業員数は10月31日時点で7万843人と、1年前と比べ11%減少した。
29日の発表資料によると、11-1月期の一部項目を除いた1株利益は2.26ドル前後となる見通し。ブルームバーグの集計データによると、アナリストの平均予想は2.17ドルだった。売上高は91億8000万-92億3000万ドル(約1兆3500億-1兆3600億円)の見込み。アナリスト平均予想は92億2000万ドル。契約済みで将来計上される売り上げの指標であるRPOは約10%増を想定しており、アナリスト予想とも一致した。
株価は時間外取引で一時251ドルを付けた。通常取引の終値は230.35ドル。年初来では74%上昇しているが、上げの大半は利益拡大を求めるアクティビスト(物言う投資家)の圧力が強まった今年前半に生じていた。
8-10月(第3四半期)の売上高は前年同期比11%増の87億2000万ドルと、予想通り。一部項目を除いた1株利益は2.11ドルと、予想平均の2.06ドルを上回った。調整後の営業利益率は31%。