概要:米資産運用会社バンガード・グループ最大の債券上場投資信託(ETF)で運用資産が1000億ドル(約14兆8000億円)を突破した。こうしたファンドが約20年前に導入されてからこの大台に達したのは初めて。
バンガード・米国トータル債券市場ETF、今年156億ドル取り込む
高利回りで債券の魅力高まる-ミューチュアル・ファンドから流入
債券にとっては激動の1年となっている。根強いインフレとその抑制に向けた米金融当局の措置によってさまざまな資産クラスでボラティリティーが高まり、米国債利回りは十数年ぶりの高水準に達した。引き締めサイクルが終盤に入ったとの見方が強まり、この1カ月に債券相場は急上昇した。
それでも、BNDは今年これまでに着実に資金を呼び込んできた。同ファンドの手数料は年0.03%。
米国債から社債、証券化資産までさまざまな資産で構成されるBNDは今年のトータルリターンがプラス約2.4%。22年5月以降、月間で資金が純流出を記録したことはない。