概要:米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長(銀行監督担当)は1日、金融機関に対しFRBの割引窓口を利用することを否定的に捉えないよう呼びかけた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長(銀行監督担当)は1日、金融機関に対しFRBの割引窓口を利用することを否定的に捉えないよう呼びかけた。
バー氏は欧州中央銀行(ECB)のイベント向けに準備したスピーチ原稿で、割引窓口は金融の安定と金融政策にとって重要なツールだと指摘し、金融機関は困難な時のみならず平時でも資金調達手段の一つとして活用すべきだと促した。
「割引窓口を介し予測可能な金利でファイナンスにアクセス可能であることは、多くのシナリオの下で、銀行の流動性リスク管理計画において重要な役割を果たすはずだ」と語った。
米国では今年、中堅銀行が相次ぎ破綻。ストレス下での銀行による資金調達の在り方が議論されている。
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バー氏は金融機関が流動性にアクセスする上で多様な選択肢を持つことは大事だと述べ、「割引窓口からの借り入れはこうした選択肢の組み合わせの重要部分となるべきだ」と主張した。
同氏はまた、安価で便利な割引窓口からの借り入れだけに頼れば当局に悪い印象を持たれると懸念する銀行もあることは承知していると話した上で、「これに鑑み、連邦準備制度は銀行や監督当局、アナリスト、格付け会社、その他の市場オブザーバー、国民に対し、さまざまな経路を通じ、割引窓口の活用は否定的に見なされる行動ではないという点を強調している」と説明。
「銀行は良い時も悪い時も割引窓口の利用に備え、安心して利用すべきだ」と語った。