概要:米国債利回りが上下する中、11月に上昇した米国株は12月にはボラティリティーが高まる。モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏が予想した。
来年1月の季節的な下支えの前に株価の乱高下を予想
投資家は健全な成長見通しの中での米金融政策転換見込む
それでも、S&P500種のいわゆるMACD(移動平均収束発散法)のモメンタムはプラスを維持している。景気減速とインフレ率の低下が、米連邦準備制度が早ければ来年3月にも利下げに踏み切るとの見方を後押ししているためだ。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は1日、2024年前半の利下げ観測を押し返した。
ウィルソン氏によれば、投資家は過去1年間に何度か米金融当局の政策転換を織り込んだが、今回は「依然として健全なマクロ的背景の中で」緩和への転換が行われると考えており、この見方に「強い支持がある」という。このシナリオは「株式にとって最も強気な結果となるだろう」とウィルソン氏は指摘した。
S&P500種は来年過去最高値の5000に-BofAのスブラマニアン氏
米国株は来年中に最高値更新へ、ドイツ銀はS&P目標5100と強気予想
バンク・オブ・アメリカ(BofA)、ドイツ銀行、RBCキャピタル・マーケッツはS&P500種が来年、過去最高値を更新すると予想している。
一方、ウィルソン氏はS&P500種が現在の水準より2%ほど低い4500ポイント前後で来年を終えるとみている。