概要:米政策金利を高い水準で維持する連邦準備制度理事会(FRB)の決定は、経済状況が悪化すれば「必要に応じて使える実弾入りの銃」があることを意味すると、オルタナティブ投資会社アポロ・グローバル・マネジメントのジェームズ・ゼルター共同社長は述べた。
2023年12月5日 22:37 JST
動画:アポロ・アセット・マネジメントのジェームズ・ゼルター氏
米政策金利を高い水準で維持する連邦準備制度理事会(FRB)の決定は、経済状況が悪化すれば「必要に応じて使える実弾入りの銃」があることを意味すると、オルタナティブ投資会社アポロ・グローバル・マネジメントのジェームズ・ゼルター共同社長は述べた。
「減速への不安は6、7カ月前から誰もが心に抱いてきた」とブルームバーグテレビジョンのインタビューで発言。「高い金利を維持するというFRBの仕事は実に見事だった」と話した。
事態が深刻な状況に陥れば常に中央銀行が金融市場を下支えしてくれるという、いわゆるFRBプットの概念が市場に戻ってきたとゼルター氏は指摘。しかし資本コストは向こう5年から7年にかけて上昇するだろうと、同氏は続けた。
2008年に起きた世界的な金融危機のようなマクロ経済イベントが再発する可能性は非常に低いと同氏はみている。規制によって高リスクのローンが銀行からプライベート市場へシフトしたからだという。
ゼルター氏はプライベートクレジットを40兆ドル(約5876兆円)規模と評価しているとあらためて述べた。現在プライベートクレジットとして広く考えられている直接組成のローンだけでなく、ソーラーファイナンスやトレードファイナンスなどもこれに含まれると述べた。