概要:サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産は必要であれば来年3月を過ぎても「間違いなく」継続可能だと述べた。減産措置は完全に実施されるとも語った。
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産は必要であれば来年3月を過ぎても「間違いなく」継続可能だと述べた。減産措置は完全に実施されるとも語った。
先週発表された日量200万バレルを超える供給削減は市場の状況を考慮した上で、「段階的なアプローチ」によってのみ撤回されると同エネルギー相は述べた。この供給削減の約半分はサウジアラビアが実施する。
OPECプラスが「自主的な」追加減産、市場は懐疑的-原油下落 (3)
アブドルアジズ氏がブルームバーグの取材に答えている間、原油価格はOPECプラスの会合前の水準を下回り、ロンドンでは1バレル=78ドル近辺で取引された。市場関係者は削減幅の約半分しか新規の削減ではないと指摘した上、約束された供給削減の全てが実現されるかどうかを疑問視しており、原油相場は騰勢を取り戻していない。
アブドルアジズ氏は、このような懐疑論者は間違っていることが証明されるだろうと述べた。
4日のリヤドでのインタビューで「日量220万バレルの減産が実現すると強く信じている」と発言。「正直なところ、例年通り第1四半期に在庫の積み増しがあったとしても、220万バレルの減産は実施できると考えている。需要が改善している兆候はすでにある」と語った。
トレーダーがOPECプラスによる合意の真の影響を探ろうとする中、大きな疑問はロシアだ。ロシアの貢献は輸出抑制によるもので、他のメンバー国のような完全な減産ではない。
アブドルアジズ氏は、減産の方を望むがロシア側を説得できなかったと明らかにした。ロシア政府は以前から、極寒の天候やその他の地質学的条件が年初の数カ月に生産を抑制することを難しくしていると主張してきた。
同氏は「ロシアが冬に減産するのは非常に難しいことも認識している」と述べた。
サウジがどのメンバー国よりも大幅な減産を行い、石油市場のリバランスに最大の努力を払っているにもかかわらず、サウジとロシアの信頼関係を強調した。
アラブ首長国連邦(UAE)にも同じ信頼を寄せていると語った。同国は数年来、膨大な生産能力への投資を収益化するため、生産拡大の容認を求めてきた。
アブドルアジズ氏はOPECプラスによる合意へのUAEのコミットメントを問われると、「アラブ首長国連邦がやるべきことをしないだろうと考えていたら、この合意はなかっただろう」と答えた。