概要:アルファベット傘下のグーグルは、これまで構築した中で「最大かつ最も有能な人工知能(AI)モデル」だとする「ジェミナイ」をリリースする。グーグルは現在のAIブームを支える技術を開発したが、関連製品の人気は今ひとつで、今回の公開で先行するオープンAIに攻勢をかける構えだ。
アルファベット傘下のグーグルは、これまで構築した中で「最大かつ最も有能な人工知能(AI)モデル」だとする「ジェミナイ」をリリースする。グーグルは現在のAIブームを支える技術を開発したが、関連製品の人気は今ひとつで、今回の公開で先行するオープンAIに攻勢をかける構えだ。
ジェミナイには「ジェミナイ・ウルトラ」、「ジェミナイ・プロ」、「ジェミナイ・ナノ」の3種類がある。グーグル・ディープマインドの製品担当バイスプレジデント、イーライ・コリンズ氏はこれら3つで「モバイル端末から大規模なデータセンターまで、あらゆるものに対応可能だ」と述べた。
アンドロイドのデベロッパーは6日から、スマートフォンやタブレット向けにジェミナイ対応のアプリを開発する上で「ジェミナイ・ナノ」のAIモデルを使用する手続きを行うことができる。グーグルはまた、旗艦スマホ「ピクセル8 プロ」でジェミナイを即座に使えるようにする。これに伴い、電話での録音会話から要点をまとめるといった新たな生成AI機能を提供できるようになるという。来週には自社の「バーテックスAI」と「AIスタジオ」プラットフォームを通じて「ジェミナイ・プロ」をクラウドの顧客向けに提供するとしている。
グーグルのAIモデルで最大の「ジェミナイ・ウルトラ」は開発者や法人向けに早期アクセスプログラムを提供する。プログラムの詳細は来週発表される予定。
ジェミナイはまた、グーグルの対話型AIで、オープンAIの「ChatGPT(チャットGPT)」のライバルである「バード」を通じて、グーグルが手がける一連のアプリやサービスとも統合できるようになる見通しだ。