概要:オーストラリア準備銀行(中央銀行)金融安定局のアンドリア・ブリシェット局長は8日、同国の金利と物価の上昇に伴い、住宅ローンを抱える人々の間で深刻な金融ストレスに直面するケースが増えることになるとしつつも、大多数の家計の状況は底堅いままだと指摘した。
コンテンツにスキップする
2023年12月8日 13:41 JST
オーストラリア準備銀行(中央銀行)金融安定局のアンドリア・ブリシェット局長は8日、同国の金利と物価の上昇に伴い、住宅ローンを抱える人々の間で深刻な金融ストレスに直面するケースが増えることになるとしつつも、大多数の家計の状況は底堅いままだと指摘した。
ブリシェット氏は講演で、「借り手の大多数は引き続き支出とローン返済の工面が可能だ」と語り、支出を切り詰めたり勤務時間を長くして収入を増やしたりするほか、一段と高賃金の勤め先への転職、新型コロナウイルス禍に蓄えた貯金の一部取り崩しなどで予算への圧力に対処していると説明した。
豪中銀の推計では、変動金利の住宅ローンを借りている豪州の人々の約95%はローンの支払いや必需品・サービス支出を上回るだけの予備的な収入があるとし、所得が不足して貯蓄のバッファーに乏しく、深刻な金融ストレスに見舞われかねないのは2%未満だとコメントした。