概要:米家計純資産は7-9月(第3四半期)に減少した。保有株式の価値下落が影響した。
2023年12月8日 2:58 JST
米家計純資産は7-9月(第3四半期)に減少した。保有株式の価値下落が影響した。
米連邦準備制度理事会(FRB)が7日発表した報告書によると、家計の純資産は1兆3000億ドル(約185兆円)、率にして0.9%減少し、約151兆ドルとなった。
第3四半期に株式保有額は約1兆7000億ドル減少した一方、家計が保有する不動産の価値はわずかに増加した。
第3四半期にS&P500種株価指数は、利上げ後の経済見通しに対する懸念から1年ぶりに下落した。
一方、住宅価格は高止まりした。借り入れコストの上昇により在庫が抑制されたことが背景にある。住宅ローン金利が20年ぶりの高水準にあるため、多くの住宅所有者は依然として不動産の売却に消極的だった。
FRBの報告書は、金利上昇を背景に消費者と企業が借り入れを抑制したことも示した。
企業の借入残高は年率1.5%増と、2020年末以来の緩やかペースに鈍化した。住宅ローン以外の消費者向け与信は、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)になって以来の弱いペースで増加。一方、住宅ローン債務の増加ペースも鈍化した。
政府レベルでは、州政府および地方政府の債務が今年初めて減少した。