概要:11月の米雇用者数は予想以上に増加し、失業率は低下した。政策金利を「より高く、より長く」維持するという金融当局の方針を裏付ける内容となった。
11月の米雇用者数は予想以上に増加し、失業率は低下した。政策金利を「より高く、より長く」維持するという金融当局の方針を裏付ける内容となった。
米雇用統計に関する市場関係者の見方は以下の通り。
◎ロンバード・オディエ・アセット・マネジメントのマクロ調査責任者、フロリアン・イエルポ氏:
これは米金融当局が来年3月に利下げを行わない根拠になるだろう。市場の米政策金利見通しは大幅に見直されるはずだ。
◎チャールズ・シュワブUKのマネジングディレクター、リチャード・フリン氏:
労働市場の需要が依然旺盛であることを投資家に示した。今回の統計は米金融当局が早晩利下げに踏み切るとの期待をくじくだろう。市場が期待しているような冷え込みは反映されていない。
◎タイタン・アセット・マネジメントのジョン・リーパー最高投資責任者(CIO):
先月見られた米国債利回りの大幅な低下は、すでに少し行き過ぎていたようだ。雇用統計を受けて国債利回りは跳ね上がり、流れは反転しつつある。来年の利下げ観測は後退しており、「より高くより長く」のテーマが復活している。そのため、先月の劇的な株価上昇の勢いは弱まり、株価先物は下落に転じている。