概要:米国の消費者物価は11月に上振れし、政策金利を当面高い水準で維持する連邦準備制度理事会(FRB)の意図を補強する形となった。
米国の消費者物価は11月に上振れし、政策金利を当面高い水準で維持する連邦準備制度理事会(FRB)の意図を補強する形となった。
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エコノミストらは、基調的なインフレを見る上では総合指数よりもコア指数の方を重視している。この日のデータはインフレを低下させることがいかに不安定な道筋であるかをあらためて浮き彫りにした。物価圧力は数十年ぶりの高さから総じて後退したものの、労働市場は依然強く、個人消費と経済全般を引き続き後押ししている。
連邦公開市場委員会(FOMC)はこの日から2日間の定例会合を開始。金利の再度据え置きを決定すると予想されている。パウエル議長らFOMCメンバーは金融政策を緩和方向に転換する前に、物価上昇の持続的後退を確認したい意向だ。
この日の統計は家賃や医療ケア、自動車保険の価格上昇を反映。中古車価格は5月後で初めて上昇した。衣料品と家具の価格は下げた。
総合CPIの約3分の1を占める住居費は0.4%上昇し、ガソリン価格の下げを相殺した。コアインフレをFRBの目標水準に下げるには、住居費カテゴリーの価格が持続的に軟化することが鍵を握るとエコノミストはみている。