概要:米ヘッジファンド運営会社バリアズニー・アセット・マネジメントは、ジョージ・クラブディアノス氏が統括していたイベントドリブン・クレジット戦略のチームが1億ドル(約145億円)を上回る損失を出し、トレーディング勘定を清算した。
米ヘッジファンド運営会社バリアズニー・アセット・マネジメントは、ジョージ・クラブディアノス氏が統括していたイベントドリブン・クレジット戦略のチームが1億ドル(約145億円)を上回る損失を出し、トレーディング勘定を清算した。
非公開情報を理由に事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に語ったところでは、バリアズニーが3年前に開設した同戦略のチームと共にクラブディアノス氏は会社を去った。同社は今年9月にトレーディング勘定の清算を開始し、ほぼ完了したという。
一部の関係者によれば、バリアズニーの運用資産(210億ドル)の約1%を占めていた同戦略は、欧州でのロングとショート、米国でのショートポジションで損失を出した。
クラブディアノス氏とバリアズニーの担当者はコメントを控えた。
マルチストラテジーを採用するバリアズニーやミレニアム、シタデルといったヘッジファンドは、さまざまな投資戦略のチームを運営し、厳しいリスク制限の下で損失許容度も極めて小さい。需要拡大に対応するため、いずれも募集を増やす一方、成績の悪い運用担当者が雇用を打ち切られるケースも多い。
関係者の1人によると、バリアズニーはクレジット資産運用チームの増強を目指し、投資適格債と転換社債(CB)を得意とするトレーダーの採用に動いている。