概要:米アマゾン・ドット・コムが違法な税優遇措置を受けたとして、欧州委員会が同社への2億5000万ユーロ(約390億円)の追徴課税を巡り欧州司法裁判所に上訴していた裁判で、アマゾンは14日勝訴した。欧州司法裁は欧州連合(EU)の最高裁に相当する。
米アマゾン・ドット・コムが違法な税優遇措置を受けたとして、欧州委員会が同社への2億5000万ユーロ(約390億円)の追徴課税を巡り欧州司法裁判所に上訴していた裁判で、アマゾンは14日勝訴した。欧州司法裁は欧州連合(EU)の最高裁に相当する。
欧州司法裁は、アマゾンとルクセンブルクが交わした税の取り決めについてEU当局は「域内市場と両立しない国家補助であることを立証していない」として、欧州委の訴えを棄却した。
欧州委は2017年、アマゾンに適用されている税の措置は国家補助規制に抵触するとの判断を示し、2億5000万ユーロの追徴課税を命じた。アマゾンがその後EU一般裁判所に追徴課税の取り消しを訴えると、同裁判所は21年、特別待遇があったことを当局は証明できなかったとの判断を示して同社が勝訴。これを受け、欧州委はEU最高裁に上訴していた。
アマゾンに330億円の追徴税-欧州委、優遇税制を違法と判断
アマゾンが勝訴、EUの2.5億ユーロ追徴課税-不当な優遇なかった
欧州委は今回の判決を「慎重に精査」し、「その影響を見極める」とした。
アマゾンは判決について「適用されるすべての法律に従い、特別扱いは受けていないことを確認するものだ」と受け止めている。