概要:欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのミュラー・エストニア中銀総裁は、ECBが来年上期に利下げを開始することに賭けるなら、市場は先走りすることになるとの考えを示した。エストニアのラジオ局アリパエブとのインタビューで語った。
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのミュラー・エストニア中銀総裁は、ECBが来年上期に利下げを開始することに賭けるなら、市場は先走りすることになるとの考えを示した。エストニアのラジオ局アリパエブとのインタビューで語った。
同総裁は「近い将来の追加利上げ、あるいは利下げのいずれも考える理由はない」と述べた。その上で「とりわけ今は、ユーロ圏のインフレ率が妥当な期間内に、恒久的に2%に向かって本当に低下していく明確な兆候を次回の決定前に忍耐強く待つことが必要だ」と発言。「金融市場の投資家が現在予想するほどの早い時期に、ECBがそうした達成感を覚えることができるとはほとんど考えられない」と指摘した。
その上でミュラー氏は「インフレに対して勝利を祝うのは若干早い」とし、来年上期の利下げ予想は「やや楽観的」であり「若干時期尚早だ」との見解を繰り返した。