概要:ドイツの10年国債利回りは20日、3月以来の2%割れとなった。ユーロ圏の経済統計悪化とインフレ鈍化を受け、欧州中央銀行(ECB)が来年、利下げする必要があるとの見方が強まった。
ECBが今後それほど長く金利を高く維持する必要はないとの見方
短期金融市場は来年のECBの利下げ幅160bpを織り込み
ユーロ圏の軟調な経済データとインフレ鈍化から、ECBが今後それほど長く金利を高く維持する必要はないとの見方が広がり、ドイツ国債は10月下旬から値上がりしている。
短期金融市場は来年のECBの利下げ幅160bpを織り込んでおり、これは6回の25bp利下げが完全に織り込まれていることを意味する。1カ月余り前には3回の利下げしか想定されていなかった。
メディオラヌム・インターナショナル・ファンズの債券責任者チャールズ・ディーベル氏(ダブリン在勤)は「市場は若干調整するだろうが、欧州のデータを踏まえると、ECBが主要中銀の中で最初に利上げを反転させると見込まれ、それによって中期の利回りは低下するだろう」と述べた。