概要:ドイツ銀行がいわゆる「ガーデニング休暇」の期間を短縮した。ここ数カ月に退社の意向を表明した上級トレーダーの一部が対象だ。
退社するトレーダーは3カ月前に銀行に通知しなければならなかった
方針に沿って退社日を変更することもある-ドイツ銀
ドイツ銀行がいわゆる「ガーデニング休暇」の期間を短縮した。ここ数カ月に退社の意向を表明した上級トレーダーの一部が対象だ。
自主的に退社するトレーダーらは3カ月前には銀行に通知しなければならないが、事情に詳しい関係者によると、ドイツ銀は債券・通貨・コモディティー(FICC)取引を担当するトレーダーについて、この期間を最短で1カ月に短縮した。人事に関わる情報だとして関係者は匿名を条件に語った。
ドイツ銀の広報担当者は「多くの同業金融機関と同様、当行でも確立された方針と手続きに沿って退職日を柔軟に変更することがある」と電子メールで説明。「常に契約上の義務を守り、離職者を公平に扱うよう取り組んでいる」とコメントした。
欧米の金融機関ではガーデニング休暇は転職に伴う特典の一つだ。雇用主は退職する社員の年功に応じて、通常3カ月から1年の間、基本報酬の全額を支払う。
この制度は、退職する社員が他社で働くことを禁じ、競合他社や取引先に自社の情報を持ち込まれるのを防ぐためのものだ。その代わり、社員はこの期間中さまざまな趣味を追求することが奨励され、これが「ガーデニング休暇」という言葉の由来となっている。