概要:トルコ中央銀行は21日、今後数カ月で70%まで加速するとみられるインフレ率の抑制に向けた取り組みの一環として、7回連続の利上げを実施した。
2023年12月21日 20:29 JST
1週間物レポ金利を40%から42.5%に引き上げ-市場の予想通り
最低賃金引き上げはインフレと金融政策にリスクをもたらす
トルコ中央銀行は21日、今後数カ月で70%まで加速するとみられるインフレ率の抑制に向けた取り組みの一環として、7回連続の利上げを実施した。
エルカン総裁率いる金融政策委員会(MPC)は指標の1週間物レポ金利を40%から42.5%に引き上げた。エコノミストらの予想通りだった。
中銀はエルドアン大統領が5月に再選されて以降、積極的な利上げで政策金利を8.5%から引き上げてきた。急激な経済変化をもたらしたこの引き締めのペースは減速すると予想されている。
MPCは引き締めサイクルを「可能な限り早期」に終了させる方針を示した。
中銀はインフレ率が2024年末までに36%に低下すると見込んでいる。ただ、新年には最低賃金が引き上げられインフレに影響を及ぼし得るため、当局が想定する政策軌道は変わる可能性がある。