概要:米株の上昇には疲れの兆候が見え始めていると、米シティグループのストラテジストが指摘した。投資家は押し目買いの準備をしておく必要があるとしている。
2023年12月21日 23:53 JST
米株の上昇には疲れの兆候が見え始めていると、米シティグループのストラテジストが指摘した。投資家は押し目買いの準備をしておく必要があるとしている。
スコット・クロナート氏ら同行のチームがまとめたリポートによれば、米株業種別24グループのうち19業種が現在買われ過ぎ、もしくはそれに近い水準にある。同氏らは「株価下落を予想し、その際には買いを入れることだ」と述べた。
米国では来年に利下げが始まる一方で景気は深刻な減速を回避できるとの楽観的な見方が広がり、米株は10月下旬から大幅な上昇基調にある。しかし、その上昇が行き過ぎであることを複数の指標が示唆している。S&P500種株価指数の相対力指数(RSI)は一時、2020年以降で最も買われ過ぎていることを示していた。
20日の米株式市場ではS&P500種とナスダック100、ラッセル2000が下落。相場上昇に後退の兆しが見えつつある。RSIはもはや、いずれの株価指数も買われ過ぎを示唆していない。
コロナート氏は来年末のS&P500種の水準を5100と予想する。これは前日終値から8.5%値上がりした水準だ。