概要:英石油大手シェルは、低炭素部門で先に発表した規模を超える人員削減に着手した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、ワエル・サワン最高経営責任者(CEO)はコスト削減に加え、米競合他社に対する競争力強化を目指している。
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2023年12月22日 6:04 JST
退職手当受け取りや社内の他の職への応募含む選択肢を対象者に提示
2025年末までに「構造的コスト」最大30億ドル削減計画示している
英石油大手シェルは、低炭素部門で先に発表した規模を超える人員削減に着手した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、ワエル・サワン最高経営責任者(CEO)はコスト削減に加え、米競合他社に対する競争力強化を目指している。
同関係者が非公開情報を理由に匿名で語ったところによると、人員削減は部門単位で行われ、対象者は退職手当受け取りや社内の他の職への応募といった選択肢が提示される。シェルは人員削減の規模についてコメントを控えた。同社は6月、「構造的コスト」を2025年末までに最大30億ドル(現在のレートで約4300億円)削減する計画を投資家に示していた。
シェルは21日に電子メールで、「これら削減の達成では新たな効率化や組織全体のスリム化」などが必要だと指摘した。
サワン氏は今年CEOに就任した後、シェルの業績改善に断固として取り組む姿勢を示した。シェルは10月、「ロー・カーボン・ソリューショーンズ」部門で24年に、全体の約15%に相当する200人を削減すると明らかにしている。