概要:英国経済は7-9月(第3四半期)に予想外に縮小した。同国が既にリセッション(景気後退)入りしている可能性が高まり、イングランド銀行(英中央銀行)が早ければ来年春に利下げに踏み切るとの見方が強まっている。
7-9月GDP改定値は前期比0.1%減、速報値は前期比変わらず
第3四半期に軽微なリセッション開始の可能性-エコノミスト
英国経済は7-9月(第3四半期)に予想外に縮小した。同国が既にリセッション(景気後退)入りしている可能性が高まり、イングランド銀行(英中央銀行)が早ければ来年春に利下げに踏み切るとの見方が強まっている。
英政府統計局(ONS)が22日発表した7-9月国内総生産(GDP)改定値は前期比0.1%減。速報では前期比変わらずとされていた。エコノミストは改定されることを予想していなかった。ONSはまた、4-6月(第2四半期)のGDPも前期比変わらずと下方改定した。これまでは0.2%増とされていた。
7ー9月の改定により、英国はテクニカルリセッション(2四半期連続のGDP縮小)、あるいはさらに長期的な低迷のリスクさらされている。10月のGDPは前月比で0.3%減。11、12両月でマイナス分を取り戻さない限り、10-12月(第4四半期)も縮小することになる。
キャピタル・エコノミクスの英国担当エコノミスト、アシュリー・ウェッブ氏は「第3四半期に非常に軽微なリセッションが始まった可能性がある」と指摘した。
7-9月はGDPの5分の4を占めるサービスセクターが0.2%縮小した。建設セクターは0.4%増、製造業を含む生産セクターは0.1%増だった。