米株など昨年のリスク資産上昇、2024年も続く余地－ブラックロック

コンテンツにスキップする

2024年1月9日 7:11 JST

ＦＲＢのハト派転換、今年も株式市場の原動力になり得る

• 「株式相場はほぼ完璧な結末を想定した価格になっている」

2023年の終盤に見られた株式などリスク資産の大幅な上昇は、インフレの低下が続けば、新年も続く余地があると、ブラックロック・インベストメント・インスティチュート（ＢＩＩ）は予想した。

物価圧力の緩和が続けば、米金融当局による先月のハト派転換は「2024年がかなり進んでも」株式市場の原動力となる可能性があると、ＢＩＩの調査責任者ジャン・ボアバン、グローバルチーフ投資ストラテジストのウェイ・リ両氏が率いるチームは指摘した。

Ｓ＆Ｐ500種株価指数は23年を最高値に迫る勢いで終え、年間ベースで24％値上がりした。約20年ぶりの高金利にもかかわらず、米景気が底堅く推移したことが背景にある。24年の利下げ観測や人工知能（ＡＩ）を巡る熱狂に支えられた楽観論を追い風に、テクノロジー株はドットコムブーム以来の好調な１年となった。

米金融当局者が24年に金融緩和の用意があると確認したことで、米国株は昨年の最終数週間に上げ足を速めた。

「これは米金融当局への期待と失望が2023年を通していかに市場を変動させてきたかを改めて浮き彫りにした」とストラテジストらは８日の週間リポートに記述。「当社の見解では、終盤の上昇も同様だった。これにより、株式相場はほぼ完璧な結果を想定した価格になっている。インフレ率は低下し、中央銀行は大幅に金利を引き下げるソフトランディングの結末だ」と続けた。