概要:米国債相場は11日に発表される米消費者物価指数(CPI)統計を材料に荒っぽい展開になると市場で予想されている。相場上昇を見込んだ賭けが2023年末には奏功したが、こうした投資を見直す動きがある。
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2024年1月11日 7:16 JST
市場のポジション、この4カ月で最も中立的-JPモルガン顧客調査
利回り上昇ヘッジするオプション需要急増-今週末に満期の契約通じ
年明け後の米国債市場は、24年の明確な方向性をなかなか見いだせないでいる。確信が得られない背景には、昨年末までの数週間の相場急上昇がある。この値上がりを受け、米国債のリターンは20年以来のプラスを記録した。
ただ、10年債利回りが昨年10月に付けた5%超の高水準から約1ポイント低下し、スワップ市場は今年5回を超える利下げを既に織り込む中で、市場を再び活性化させ得る統計に注目が集まっている。
ブルームバーグのエコノミスト調査によると、12月のCPI統計では食品とエネルギーを除くコアインフレ率が前年同月比3.8%上昇と前月を下回る伸びにとどまる見通しだ。
オプション市場の動向では、今週末に満期を迎える契約を通じ、利回り上昇をヘッジするオプションの需要が急増している。