概要:11日の米フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、昨年12月の消費者物価指数(CPI)発表をこなして相場が落ち着いた段階で、過去最大規模となる単一のブロック取引が見られた。
11日の米フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、昨年12月の消費者物価指数(CPI)発表をこなして相場が落ち着いた段階で、過去最大規模となる単一のブロック取引が見られた。
取引があったのはニューヨーク時間午前10時46分(日本時間12日午前0時46分)で、2月29日が納会日の2024年2月限7万2000枚が対象。事情に詳しい複数の市場関係者は単一の取引としては過去最大だとし、CMEグループが確認できたところでは少なくとも16年以来最大という。
単一の買い手に合致する値動きで、ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)当たり300万ドル(約4億4000万ドル)のキャッシュ・リスクウエーティングに相当。約15億ドル相当の現物2年債に類似する。
FF金利先物市場での大口のブロック取引はよくあるもので、ヘッジファンドや銀行が差し迫ったトラブルに備えたり直面したりしていることを示唆するわけでない。ただ今のところ、取引の動機が何なのかは謎のままだ。
同限月の納会日を踏まえると、カバーされる連邦公開市場委員会(FOMC)会合は利下げ見通しがほぼゼロの1月30、31両日開催分だけで、ショートカバーに絡んだものか、担保付翌日物調達金利(SOFR)にリンクした先物などとのベーシス取引である公算が大きい。
24年2月限の未決済約定は10日の取引終了時点で約50万枚、想定元本は2兆5000億ドル。11日の売買高約28万5000枚は同限月として短日ベースで過去最高。