概要:米銀モルガン・スタンレーの2023年10-12月(第4四半期)は、トレーディング事業が再び予想に届かず利益の足かせになったものの、ウェルス事業が期待以上に伸びた。
2024年1月16日 22:11 JST
債券トレーディング収入は前年同期とほぼ変わらず-予想は増収
マクロ経済の見通しに強い信頼感-イェシャヤCFO
テッド・ピック氏
急速に金利が上昇し、純金利収入の増加で大手銀行の収益が伸びた後、投資家の関心は投資銀行業務の復活に向けられている。
米連邦準備制度がピーク金利に近いことを示唆し、銀行関係者が合併のペントアップ需要(繰越需要)や市場環境の改善を喧伝(けんでん)する中、投資銀行事業復活への期待が高まっている。
モルガン・スタンレーでは今月、最高経営責任者(CEO)を長年務めたジェームズ・ゴーマン氏の後任としてテッド・ピック氏が就任、新時代の幕が開いた。
第4四半期の債券トレーディング収入は14億3000万ドル、予想は14億8000万ドルだった。株式トレーディング収入はアナリスト予想の22億6000万ドルに対して22億ドルにとどまった。
助言手数料は7億200万ドルと、予想の5億3500万ドルを上回った。株式引受手数料は2億2500万ドルと低空飛行が続いた。
全体の収入は129億ドル、予想は127億ドルだった。