概要:欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス銀行(中銀)総裁は、今年いつ利下げを開始するかについては、データに基づき決定するため言及するのは時期尚早だと述べた。
想定外の展開がなければ今年は利下げの年、その時期はデータ次第
「金融政策はテニスの試合のようなものだ」-ビルロワドガロー氏
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス銀行(中銀)総裁は、今年いつ利下げを開始するかについては、データに基づき決定するため言及するのは時期尚早だと述べた。
ビルロワドガロー氏は17日、上院金融委員会での証言で、「想定外の展開がなければ今年は利下げの年になるだろう。そうなれば、それがいつかという疑問がある」と述べた上で、「この疑問は時期尚早だ。なぜならわれわれはカレンダーではなく、データによって導かれるからだ」と続けた。
同氏の証言前にはラガルド総裁がブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、夏に初回利下げが行われる可能性があるとの見方を示しつつも、利下げ時期の決定においてはデータが重要だと強調した。
ラガルドECB総裁、夏の利下げ可能性高い-早期緩和期待けん制 (1)
ECB当局者は最終的には利下げに踏み切る方針を認めつつも、金融緩和が差し迫っているとの期待はけん制したいと考えている。
ビルロワドガロー氏はECBのインフレ退治をテニスの試合に例えて、「サッカーは決められた時間やカレンダーに基づき行われるが、テニスはセットやステージで決まる」と述べ、「金融政策はテニスの試合のようなものだ」と語った。